第57回 若手あとおし落語会

真田小僧
立川らく兵 
「天災」
立川志ら乃
仲入り
酢豆腐
立川志ら乃

会場というか、会議室というかそこに滑り込んだときはすでに「真田小僧」の本編に噺が入っていた。席はほぼ満員で一番後ろの空いているところに座る。隣が小学校低学年ぐらいの子供ですでに笑い転げている。まあらく兵さんはきちんとしているから、つぼに嵌れば子供でもだいじょうぶなのだろう。他のお客は地域寄席らしく、お年寄りが大半であった。
次は志ら乃登場。まず会場にあるミラーボールに突っ込んで笑いを取る。前の方にも子供がいて幼稚園の落語会の話できゃっきゃと笑う。私の隣の子も身を捩って笑っていた。それにしても志ら乃さんの「天災」は笑える。多分いままで二回以上は聴いていると思うけど、こんなに笑えるのは何故だろう?これと「火焔太鼓」は鉄板かな。
仲入りの後は、生で聴きたかったネタ。落語特選会の志ん朝のビデオを何回見ただろう。人が多数出てくる噺なのでむずかしいのか、夏が舞台のせいか、「ちりとてちん」を演る噺家の方が多いと思うけれど、こちらのほうがずっとおもしろい。そのぶん、演者の実力が問われるのだろうけど。志ら乃さんはなかなかがんばっていた。気持ち悪い若旦那がさらにブキミ、あの扇子の持ち方が妙だ。さらに志ん朝の域をめざしていただきたい。
これで800円なら何の文句もない。