鈴本演芸場八月上席夜の部

昨日に引き続いて都内に出かけた。
薬が切れそうなのでいつもの横浜ひまわりクリニックに出かけた。あっさりと終わって毎度の如く横浜駅に出る。キオスクで週刊碁を、ヨドバシで歯磨き粉を、さらにジョイナスで食料品を買う。めずらしく暑さに負けず、横浜橋商店街で白菜と小松菜のキムチを買ってから久しぶりに神奈中バスに乗って一旦帰宅。
とりあえず横になってみるが、暑いので鈴本の夜席に行くことにした。2時過ぎに家を出て、昨日同様、横浜駅東海道上野ラインに乗り換え、東京駅で下車。丸の内オアゾにある丸善に入る。昨日見かけたノーマディックの新作を買うのだ。なんか気になって横浜のハンズで探してみたがなかったのだ。ついでに本を2冊購入。
『Nomadic TN-33』、『なぜ柳家さん喬柳家喬太郎の師匠なのか?』、『幽霊紳士/異常物語』 柴田錬三郎

 

[ノーマディック] リュックサック TN-33 橙

[ノーマディック] リュックサック TN-33 橙

 

 

 


『なぜ柳家さん喬は・・・』はちょうど出かける前、TVKの「浅草お茶の間寄席」に喬太郎が出ていてこの本の宣伝をしていたのを見たので買う気になってしまった。柴田錬三郎は出た時に迷ったやつでついでに手を出してしまった。
そこを出てから、今度は御徒町で下車。まだ時間があるのでコーヒーでもと思うが、ここら辺りも人で一杯で喫茶店も混んでいるのだ。不忍池近くのカフェ・ルノアールならどうかと入ってみたら何とか座れた。とはいってもひっきりなしにお客が出入りしているし、ぼちぼち時間かなと考え、20分もいないで店を出た。コンビニで凍ったお茶と「堅ぶつ」の限定商品を買って、鈴本の所定の位置に並ぶ。先客は2名。鈴本の前で小菊師匠と女性が2人、写真を撮っていた。カメラを構えていた人はどうも鈴本の関係者なのか、ずっと寄席の前を離れない。追い出し太鼓を叩きに来た前座さんに声を掛けたりしている。なんなんだろうあの人、等と思いながら先ほど買った『なぜ柳家さん喬は・・・』を読んでいた。なんか10人ぐらいの集団がここから酒悦の前にたむろしている。後になってわかったのだが、この方々は昼席を観ていた人と合流して、迎えに来たバスに乗っていった団体旅行の人たちのようだ。なんだかんだと1時間弱は並んでいたかな。受付が始まり、今日のトリの文菊さんのHPを提示して500円割り引いてもらって2,500円払って入場。お客は半分も入っていないかな。ということで演目。

鈴本演芸場八月上席夜の部

『堀ノ内』 三遊亭ぐんま
初天神林家つる子
『奇術』 マギー隆司
『熊の皮』 古今亭 菊生
『化け物使い』 橘家圓太郎
『ギター漫談』 ペペ 桜井
『露出さん』 春風亭百栄
『壺算』 古今亭菊太楼
仲入り
『漫才』 笑組
『お父さんのハンディー』 三遊亭圓歌
紙切り』 林家楽一
『お見立て』 古今亭文菊

前に陣取った方々は落語仲間らしい。とはいってもマニアではないようだ。寄席もそんなに来ていないらしい。缶ビールを飲みながら楽しんでいらっしゃる。そんななか始まる。開口一番は白鳥師匠のお弟子さん。開口一番でこのネタはなかなかないのではと思いながら聴いた。しょっぱなからこのネタはきついよなあ。随分前に赤坂の喜多八さんの会でこみちさんが同じネタを掛けたけど、受けなかった。後から出た喜多八師匠が、こみちさんがすべってすいませんと言っていたと枕で語っていたけど、この手のきちがいというか粗忽者の突っ走る噺は客席が暖まっていない開口一番ではむずかしいだろう。
続いては正蔵さんのお弟子さん。この人は多分初見ではない。アイドルのオーディションかなんかも受けていた娘ではなかったっけ。表情が豊かでおもしろいが、このネタ自体に対してちょっと食傷気味かな。奇術は久しぶりだと思われるマギー一門。正統派のおしゃべりマジックだ。文菊さんがトリなので円菊一門が多い顔付けだ。御曹司、菊生さん。前に池袋で拝見した。甚兵衛さんが活躍するネタだが、甚兵衛さんみたいな人がいっぱいいたらそれはそれで問題だろうな。圓太郎さんはなにをやるのかなと思っていたらなんと『化け物使い』、出番が出番なのでショート・バージョンであったがおもしろかった。相変わらず早口のぺぺさん。なんかあんまりギターを弾かなかったような気もするけど、引っ込みの時のあの表情がいい。百栄さんは初めて聴く演目。すっかり町に馴染んでしまった露出狂の噺。視点がすごいよなあ。仲トリはお初の師匠。こちらも円菊一門。以前白酒さんがこの人の高座で様々なヒントを得るといっていたな。寄席では定番であろうネタ。混乱していく瀬戸物屋の番頭さんがなんか哀しい。仲入り後はこれまたずいぶん久しぶりの笑組さん。文芸ネタかなと思っていたら、自分たちの師匠がいかに早死にかというネタだった。内海好子、古今亭志ん朝志ん五といって、現在は文菊に世話になっているという落ちだ。続いて圓歌を襲名した元・歌之助さん。相変わらず爆笑。ふと思いついたのだが「のすけ」とついた人はみんな売れている。「歌之助」「志の輔」「一之輔」と、そこで談之助さんを思い出してしまった。我ながら失礼だな。楽一さんは安定した?不安な高座。リクエストが文菊師匠の顔というので困ったらしい。後で出てきた文菊さんが話し合いをするとネタにしていた。気取ったお坊さんというフレーズはなく、郭噺へ入った。これはずいぶん前に右團治さんで聴いたのかな?それにしても文菊さんはおもしろい、花魁と喜助の対話が二人で演じているみたいだ。無理を言う喜瀬川、困惑する喜助、その対比が笑わずにはいられない。まあ毎度のことではあるが、家にいるよりはこういうところに来た方がいいのだ。わかってはいるのだが普段の出不精は止まらない。