左龍・甚語楼二人会

それにしても暑い!仕事はスムーズに進まないし、休憩さえ取れない。そんなブラック企業に勤める私ではあるが今日は休み。やっと解放されてとりあえず家に帰る。汗を流してからビールでも飲まなければどうしようもない。2時ぐらいまで寝てから出かける。今日は予約した「左龍・甚語楼二人会」なのだ。
開場1時間前に新日本橋駅に着いた。いつも行くドトールで時間調整、けっこう混んでいる。5時20分ぐらいにお江戸日本橋亭に行ってみると人がいない。昨今の危険な暑さに鑑みて開場をはやくしたようだ。名前を告げて2,500円を払って入場。客席を見渡すとなんか前にも見たような顔ぶれだ。結局のところ7割程度の入りであった。この二人の会ならもうちょっと入ってもいいと思うが、こちらの希望としてはこれくらいがちょうどいい。ゆったりとしてなりよりだ。ということで演目。

左龍・甚語楼二人会

『オープニング・トーク』左龍・甚語楼
『一つ目上がり』柳亭市坊
祇園会』柳亭左龍
『鰻の幇間柳家甚語楼
仲入り
『夢の酒』柳家甚語楼
『団子坂奇談』柳亭左龍

そうかこの会は2人の対談で始まるんだった。スーダラ節で両名登場。まずこの出囃子の話からオープニング・トーク開始。師匠の権太楼さんの噂や次に登場する前座さんの紹介から、本来の開口一番に交代。落語協会会長のお弟子さんで確かどこかで観ている筈だ。この噺を生で聴くのは初めてかな。今回のトリは左龍さんのようで続いて登場。何を演るのかなあと思っていたら、東男と京男がやりあう噺、確かずいぶん前に菊志んさんや一朝師匠で聴いている。左龍さんは表情の変化が楽しい。ネタ出しの一席は夏の噺。個人的に大好きな噺、後半の幇間が女中に説教するところが楽しい。仲入り後はずいぶん前にテレビで八代目文楽が演じているのを観ている。生で聴くのは初めてだろう。この噺は息子の見た夢に父親が入り込んでいくというところが眼目で、いってみればファンタジーなのだ。トリネタは入船亭扇橋師匠が演っていた噺らしい。怪談噺ではあるが、下げのための下げというか、いろいろと広げたものを何も解明しないで終わるという落語らしい噺なのだろう。
終演後は、私がトイレに行ってから会場を出たら、トリだったのにすでに着替えた左龍さんがお見送りをしていたのにちょっと驚いた。