メガネを新調

正月に2週間連続で働いた、というか働かされた報酬がやっと給料に反映された。とはいってもその計算方法がいまひとつ腑に落ちないのだが。
今週も忙しかった。9時前に帰れたのは今日ぐらいだ。仕事を終えいったん家に帰り再び出かける。横浜駅東海道線に乗り換えるがまあ満員。10両編成のせいなのか、それにしてもこの時間に、ちょっと腑に落ちない。相変わらず上野・鶯谷界隈をうろうろする。たまには香味屋でおいしいものでも食べようかなと思って、根岸入谷あたりの細い路地を抜け、いつのまにやら桜もほぼ満開に近いなか店の前まで通ったのだけれど、予想通り通り過ぎてしまった。そこから入谷駅に出て日比谷線に乗って茅場町東西線に乗り換え大手町駅で降りた。最近度が合わなくなった眼鏡を診てもらおうと思ったのだ。彼是30年以上はお世話になっている富士メガネさんである。久しぶりに降りた大手町駅は昔に比べて迷路度を増し、どこがどこやらさっぱりわからない。途中で三井住友銀行のATMを発見したのでそこで地上に出た。この方が方向感覚がはっきりする。たどり着いた大手町ビルは昔と大して変わっていないが土曜日とあって閑散としている。紀伊國屋書店さえ営業していない。
前に眼鏡を新調したときは横浜の上永谷店だったのだが、あそこはメガネ屋以外何の用もないので、なかなか足が向かないのだ。市営地下鉄の高い料金も気に入らない。出不精の私でもたまに都内に出ることがあるので大手町にあるこの店はある意味便がいいともいえる。これで日曜日に営業していればさらにいいが。
眼鏡を作る際に繰り返される、いろいろな検査を経ると左目の視力が2段階ほど落ちているそうだ。結局のところ新しく作ることになった。出来上がりは来週土曜日、4万円弱の出費である。最近は格安の眼鏡店も増えているがここの細かい検査と購入したメガネと目の位置の確認等の丁寧な仕事ぶりにはいつも感心させられる。もう何年も前になるが免許更新のため間に合わせで上野駅アトレにあるジンズで作ったときにはそのあまりに簡略化された作業に驚いたものだ。
眠気が襲ってきてはいるのだが、まだ大したものも口に入れていない。神田橋から鎌倉河岸、神田とどこかに入ろうかと歩いてはみるがどこもいまひとつだ。まあこういう場合はそのまま帰ることになるのはわかっているのだが、なかなか人というものは諦めが悪い。大伝馬町の方から兜町八重洲口をぐるっと回る。土曜日ということなのか年度末だからなのか、団体客が多いようだ。また昭和通りに戻って宝町から浅草線に乗って横浜に戻る。井土ヶ谷駅を降りてもまだ未練がましく店を覗いてみるが、マルエツで食料品を買って帰ってきてしまった。『ブラタモリ』の宮崎編に間に合った。
買っているのは、『怪盗ニック全仕事5』 E・Dホック、『定本 漱石全集〈別巻〉漱石言行録』
とはいってもヨドバシから届いたまま、封も開けていない。

漱石言行録 (定本 漱石全集 別巻)

漱石言行録 (定本 漱石全集 別巻)

 


読み終わっているのは『汽車旅放浪記』。
関川夏央の書いたものというのは結構目にしている筈である。このひとの視点というかものの視方に少なからず共感というか感心するのだ。自身の少年時代の回想と現在、それと各々の作家とその作品を絡めていく。それにしても現在の日本はどんどん味気ないものになっていく。