「落語らくご」

『狸の札』 桂宮治
『やかん』 柳亭市楽
『お見立て』 桂右團治
『町内の若い衆』 立川左談次
仲入り
祇園会』 古今亭菊志ん
『柳田格之進』 桂右團治

開口一番は芸術協会の前座さん。何故か芸協の噺家さんに接する機会があまりないので随分久しぶりかな。前座らしい噺で開幕。続いて二つ目さん、こちらは落協。きびきびとした高座でした。そして本日のメインの一回目の登場。この人は随分昔に日本橋亭で『妾馬』を演っているのを拝見したことがある。あの頃は夢楽さんもまだご存命だったなあ。なかなか良い出来で楽しかった。中トリはさだやん師匠。この落語会もこの人目当てで、本当に楽しい。昔の師匠連のおじきの仕方をデフォルメ過剰で演ってくれたりして笑った。先代の円蔵なんて誰も知らないだろうなあ。
仲入り後はこれまた落協の若手真打、この人は二つ目だったころ横浜は二俣川で『蝦蟇の油』を観たのかなあ。その時はあんまり笑えなかったけど、今回は爆笑。40歳前後の噺家は充実していて、そんな外れることはないのを実感。トリネタは人情噺だが、この噺自体、いろいろ違和感があってあんまり乗れない。笑いも少ないし、かといってそんなに泣けるわけでもないし・・・、ということで最後はちょっと残念でした。この会は何故か、出囃子ではなく、スーダラ節とか異なる曲が合間に流れるのが不思議であった。
この俳優座劇場というのはけっこう古いようで階段が狭かったりトイレも少なかったりするが会場のキャパとしては落語には良い場所だ。なんか前にも来たような気もするんだがはっきりとした記憶がない。
はねてから五反田でも行こうかとも思ったが、大江戸線から浅草線と乗り継いで帰宅の途に着く。